HATCH DIARY

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FAMILY ON BIKES



昨年からオーガナイザーというカタチでレースを走って盛り上げる立ち位置からレースを裏側で支える立ち位置に変わり、今後も東海シクロクロスが持続可能なイベントとして、今シーズンは特に、永く続くよう仕組みなどイノベーションを起こして4戦目を終える事ができましたが自分のレースはというと、レースのころには気持ちも身体もエンプティ状態で何とか走るといった感じ…。昨日も昼の試走前にアクシデントがあり、レースどころではなかったけど、リザルトに拘らず表現の場所として僕は走り続ける。ちょっとフラストレーションは溜まりますが全日本もあるし仕方ないかな。
でもその分、僕の代わりにタクマがレースをめいっぱい楽しんでくれている。いつまでも僕達大人が主役というのはよくないので、それはそれでいいのではないかと考えています。長きにわたり、一番近くの人に自転車の楽しさを伝えてきた僕としては嬉しい限りです。中学一年生にしてもう立派なサイクリストに育ってくれました。

自転車は機材スポーツで子供が気軽に楽しむにはなかなか難しく、スケートパークのように専用フィールドもないので、何やるにも親に主導権があり、なかなか子供が自主的に楽しめる環境を作るのは難しい。特に東海シクロクロスという大きな箱では競技人口の少ないこの子達を主役にするのはさらに難しく、だからこそキッズ、ジュニアが主役になれるGONZO PARK CRITを立ち上げた。
ここはまだまだトライ&エラーが必要ですが近くにライバルで仲間がいるから親がごちゃごちゃ言わなくても高められる。そんな環境を作りたくていろんな取り組みをするなかで、それをATHLETUNEのショウゴ君とタクマが体現してくれている。彼らは住む場所は遠いけど、レース会場では小さいことからいつも一緒で、彼らを含むキッズ達に僕らがやってきたことを自主的に率先してやってくれる。チームのお兄ちゃん的な役割も率先してくれているし、僕が運営でほとんど関われないのでこれは嬉しいですね。


タクマにおいてはレースのトレーニングはあまりしていなくて、気が向いたらローラーするくらいで、メインは学校から帰ってから友達とストリートを楽しんでいますがこれが逆にレースにおいていいトレーニングになっているのかもしれませんね。これくらいの年齢の子はトレーニングするより遊んだほうがいい!



バイクも競技用のシクロクロスバイクではなく、10万円前半のアルミの初心者用グラベルバイク。変えたのはiRC TIREのSERAC CXのみ。これで他の子がいいバイクに乗っていたとしても機材のせいにはせずにレースもMTBerとしてクリエイティブに楽しむ。ちょうど僕が背中を、そしてこの写真を佐伯ファミリーから戴きましたが誰もいないところで魅せる走りをしてくれました(笑)
今回圧倒的に速いショウゴ君はトラブルで順位を下げてしまったので今シーズン初めてポディウムの天辺を獲った。あまり感情を表に出さないけど、やはり天辺は嬉しかったみたいですね。タクマおめでとう!

辞めるのは簡単。言うのは簡単。続けることが難しいからこそ、カッコ悪くても僕は乗り続ける。もう子供達も考え方は僕と同じ大人の考え方なので、それでも走り続けることで何かが伝えられるのではないかと思う。
最終レースで、ポディウムに絡む走りも出来ていないけど、家族やチームの子達やたくさんのオーディエンスが応援してくれる限りは無理してでも走りたいなと。今の僕はオーガナイザーという新しいステージの競技に向き合っているので、トレーニングもほとんどできず、前のような走りは出来ないし、待望の地元開催の全日本選手権にも出ることができないけれども、息子も含めて走るライダーのために全力を尽くしたいと思います。
冴えない走りが続きますが、引き続きFAMILY ON BIKESを提案しながら走り続けるので応援よろしくお願い致します!極寒のなかありがとうございました!!

東海シクロクロス2022第3戦 WNP DeLa TRAIL CUP CUP | Flickr


photo by Kikuzo