HATCH DIARY

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iRC TIRE INNER SAVER & SERAC CX TUBELESS READY

iRC TIREとイノアックの技術が詰まった国産のタイヤインサート。形状も定まっていないプロトのときから愛用してきたINNER SAVERがいよいよ製品化されました。
インサートはチューブレスユーザーには定番になってきましたが、INNER SAVERは完成度が高く扱いやすくて、さらには40gと非常に軽量なので、1台でシクロクロスを楽しむホビーレーサーこそぜひ試して頂きたいプロダクトです。スキルに自信のない方でもチューブレスのシクロクロスタイヤの良さを最大限活かせると思います。

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photo by kikuzo

シクロクロスという競技はどこかオールドスクールな雰囲気があり、スキルと機材をいかにどううまく活かせるか。だからこそ多くのライダーが魅了されていると思います。
近年は技術の進化により、MTBのようにスキルを補えるような機材も増えましたが、路面からの情報を得るタイヤというのは最重要なプロダクトであると考えます。
チューブレスの普及でさらに気軽にシクロクロスが楽しめるようになりましたが、32Cというレギュレーションのなかで戦うシリアスなレーサーは少しでも軽く、少しでもタイヤのしなやかさを最大限に引き出すために空気圧を極限に下げてセッティングをしています。
これには日々のトレーニングが必要で、フィジカルとテクニックを必要とするシクロクロスにおいて、その極限にあるセッティングができるライダーは国内のトップカテゴリーにおいても少ないと考えています。そこで足りないスキルを補う点でもオススメなのがインサートであります。僕自身も加齢とともにエリートからマスターズにカテゴリーにスイッチしレースを楽しむなかでインサートは欠かせないアイテムとなっています。

実は2年前の開幕戦のおおが城山公園で、レース中パンクしましたが、プロトのINNER SAVERのおかげでレースに即戻れポディウムにのれたのを思い出します。

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こちらはiRC TIRE SERAC CX チューブレスレディの性能を最大限活かすために開発されたINNER SAVER。
iRC TIREでお馴染み井上ゴム工業株式会社はご存じイノアックの創業部門でイノアックのウレタンの製造技術が活かされた国産のプロダクトになります。40gと非常に軽量で、バイクの重量にさほど影響のないのではないかと思います。商品のなかには組付け説明書があるので、組付けに必要な道具を用意し、しっかり把握してからセッティングしてください。

こちらはINNER SAVERを組付けに必要となる専用のバルブ『TL MULTIWAY VALVE』。画像をよく見て頂くと分かると思いますが、ホイール側には切り込みがあり、横からも空気が抜けるようになっています。TL MULTIWAY VALVE以外のものでは、装着後にタイヤの空気が抜けなくなる恐れがあるのでご注意ください。

米式変換アダプターの用途もあるバルブコアツールも付属しています。

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組付け説明書通りにフィッティングローション(石鹸水可能)を塗布してインサートを装着していく。

INNER SAVERを装着する際にここがポイントになりますが、通常チューブレスレディタイヤは装着する前にシーラントを入れますが、INNER SAVERを装着させるとシーラントを入れる隙間が全くないので、バルブコアを外し、バルブからシーラントを入れていく。

シーラントを入れた後に再びバルブコアを装着し、両サイドのタイヤビードのリムラインがリムに沿って均ーに表れるように確認しながらタイヤに空気を入れます。さすがiRC TIREということで、コンプレッサーを使わずにしっかりビードが上がりました。
チューブレスタイヤの扱いに慣れた方は問題ないと思いますが、初めて装着される方で、少し不安な方はプロショップで装着してもらうのがいいかもしれませんね。


photo by kikuzo

僕らのINNER SAVERの使い方ですが、タイヤのしなやかとサスペンション機能を活かすためにフロントは装着せずにリアのみ使用。リアに装着するメリットとしては空気圧を下げても、パンクリスクが軽減されるとともに、タイヤ自体の剛性が上がるのでタイヤがよれる事なくしっかり路面にブロックが食いつきグリップしてくれること。
セッティングは人それぞれで、耐パンク性能の高いX-GuardとINNER SAVERを使えば、さらに不安なくシクロクロスを楽しめるのではないでしょうか。
昨今の情勢であらゆるものが値上がりしていますが、INNER SAVERを活用することで、パンクリスクも軽減されてタイヤの寿命も伸びるしホビーライダーにはぜひ活用して頂きたいアイテムです!