昨シーズンは緊急事態宣言が発令してシリーズの2/3が中止になってしまった。運営・企画面でも力を入れていた新城市で開催のiRC TIRE CUPも中止になり、まさに時が止まったと言っても過言ではない。
そして時が止まった一月から10ヵ月が経過し待ちに待った2021-2022シーズンがはじまった。一年お休みしていたBUCYO COFFEEブースも復活し、みんなが東海シクロクロス開幕戦を待望していたんだな、と再確認できた。レースがあるというより集える場所があるといった感じでしょうか。会場で多くの方とお話しさせて頂きましたがやっぱりいい。それに尽きる。ということで東海シクロクロス開幕戦 おおが城山公園 CM1のレースレポートをお届けします。
さて、レースレポートを紹介する前に今回本当に多くの方からクラスを変更したことについて質問されました。それだけ気にしてもらえるのはライダー冥利に尽きますね。ありがとうございます。
2013年立ち上げ当初から携わる東海シクロクロス。あの頃5人しかいなかったC1ライダーはたくさん増えロードとマウンテンバイクとシクロクロスをクロスオーバーして楽しむライダーも増えて、東海以外にライダーも多く東海のレースに参戦してくれる。
そもそも僕はこの頃から『地産地走』を目指し自分のレース以外にもやることは多岐に渡り、さらには今の新城での活動に至る。
東海地方のC1ライダーを20人に増やす。その目標は達成されこの写真に写っているライダーは子供が生まれてもレースを続けている。当時30代だった僕も今年で45歳になり、ライダー以外にやることが増え続け、もはや僕がC1で闘い続けること自体に意味があるのかなともう何年も前から思っていた。
そして自分の子供も小学6年生になり、自らの意志でスポーツを楽しみ、自分のイメージしていた自転車というアクティビティを体現してくれて、今回オーガナイザーの山田さんに新たなミッションを任命されたので、マスターズクラスにスイッチしたわけです。走るからには楽しまないとということで、過去最高の体重を記録した7月あたりから少しずつ無理なくこのレースに向けて調整してきた答え合わせをしてきました。
さて、レース。いつもはC1クラスよりエントリーが少ないCM1クラスがまさかの40名のエントリー。20名程度ならすぐにトップに出られるであろうと安易に考えていましたがそのプランはエントリーリストが出たときには覆され、最後尾の4列目スタートで、さらには自分がイメージしてたスタート位置が取れず確実に埋もれるだろう位置からのスタートを余儀なくされた。
このクラスが東海シクロクロスで増えることはいいことであり、さらにレベルが上げられたら東海クロスも面白くなるだろうということでとにかく号砲がなりスタートを切るまでライダーの細かい動きをチェックする。
案の定、一列目のライダーは遥か前。そして蓋をされた状態になったので前のライダーをセーフティにパスしながら第一コーナー、そしてパンプセクションへ。イン側はがら空きだったので降車してさらにライダーをパスしここで一気に10位くらいにジャンプアップ。さらにダブルトラックのダウンヒルセクションで5番手の56さんの後ろに着くことができた。ここは長いC1の経験が活かれたわけですがもうここで実はいっぱいいっぱい。
かなり体力を使ってしまったのでホールショットを獲ったiRC TIRE山田さん、三輪さん、川瀬さん、熊さん、56さんの第一集団の後ろに着いて少し休憩を。奥のスラロームで56さんが落車し、少しスローペースになるなかで山田さんが一周目を淡々と引いていくなか2周目に入るホームストレートで56さんがトップに出てスピードを上げる。
何とかそれに対応して2周目のパンプからのダウンヒルセクションで2位の山田さんをパスにしてトップの56さんの後ろに着ける。前日のコース設営で2万歩以上歩いたので身体は重く、2周目以降は56さんとの差は広がるばかり。56さんはさすがに速い。
そして疲労が溜まってきた4周目のパンプでサイドカットしてまさかのパンク…。今回は一台でとにかく走り切ることが目標だったので少し空気を多めに入れていたにも関わらず完全に気が抜けていましたね。今回iRC TIREのプロトのインサートをテストで入れていたので何とかダウンヒルセクションをフロント荷重で乗車して走ることができて、ピットへ。ピット前で3位の熊さんにパスされる。チームの植田さんが機転にきかせてくれて部長のサブバイクを拝借。C1昇格を目指す部長にトラブルあったらどうしようとヒヤヒヤでしたが、次のピットでパンクした後輪を変えてくれて事なきを得る。
まさかの初戦からシクロクロスらしさを体感してしまいましたがチームのおかげでトラブルは最小限に抑えることができました。インサートの市販化にも非常に期待ですね!
復旧後は熊さんとサイドバイサイド。少し空気圧が低かったのでパンクしないよう慎重に走りながら熊さんを離しにかかる。熊さんからは空いているインを攻める必要はあるのか、と言われましたが確実に僕と熊さんで2位、3位は獲れる位置だったのでポディウムに安心してペースを落として抜けるところで抜くより56さんのペースが下がっているのが見て取れたのであわよくば56さんを抜かすつもりでいたとレース後に説明。熊さんいい感じだったのでダウンヒルや4Xで一緒に走っていたころのように貪欲になればもっともっと速くなると思います。当時の4Xのようにみんなでマスターズ盛り上げていきましょう!
攻めた走りは最近レースも好きで楽しんでくれている子供にも見せたかった。パンクでかなり差のあった56さんとの差もゴールで14秒。最後尾スタート、パンクがなかったらと思うもレースにたらればはないので次戦の僕が会場を完全プロデュースする第二のホームタウン&ホームコースであるiRC TIRE CUPでリベンジですね。
前日のコース設営、当日の新たなミッションやブースでの接客などレースに集中する時間たトレーニングする時間は少ないけど結果上手くまとめられたレースだったと思います。これも支えてくれる家族や東海クロス実行委員会やチームの皆様や応援して下さる方々のおかげですね。課題も見えて、実戦投入したバイクのフィーリングもわかってきたので次戦はさらにいい走りができるよう調整していきます!皆様ありがとうございました!!
photo by Kikuzo & M.hattori
Kikuzo's Flickr 東海シクロクロス2021 第1戦 おおが城山公園 | Flickr
M.hattori's 2021-2022東海シクロクロス 第1戦 | Flickr
フレーム Shin服部製作所
ホイール SHIMANO/WH-RS770-TL-F12&R12
タイヤ iRC TIRE F SERAC CX 1.7bar R SERAC CX 1.8bar(前後プロトのインサート使用)
コンポネート SHIMANO GRX Di2
サドル selle italia
ヘッドセット CHRIS KING
シートピラー THOMSON
ハンドル・ステム SHIMANO PROシリーズ
ウエア SUNVOLT CXワンピース
アイウエア HATCH Sunny イーグルビューレンズ