HATCH DIARY

365DAYS。スポーツウエア・アクセサリーの製造、卸売をはじめイベント企画などを主に業務としているHATCH(ハッチ)です。 カスタムオーダーなどお気軽にご相談ください。https://www.hatch18.com

GIANT TCR ADVANCED SL DISCインプレ

IMG_20180715_164559

GIANTの次世代ロードバイクTCR ADVANCED SL DISCに乗り早二ヵ月。28Cのタイヤが余裕で入るタイヤクリアランスということで、ディスクブレーキの性能と相成ってレースシーンだけでなくすでに様々なシーンで大活躍していますが、新しいTCRの特性もある程度もわかったきたのでPart1という形でインプレをしたいと思います。
GIANTが新たなコンセプトのバイクをリリースする時は、パーツの企画が変わるといっても過言ではないくらい常に世界のバイクシーンを牽引し、長くGIANTのロードバイクに乗る僕の勝手な印象ですが、一度リリースされたバイクはROAD、MTB、CXなど全ジャンル、カラーは変われどあまりマイナーチェンジもないくらい完成度も高く所有感も高いですが、やはりTCR ADVANCED SL DISCも乗ってすぐにそれを感じました。

IMG_20180715_085137

まず気になるディスクブレーキ版のTCRとキャリバーブレーキ版のTCRの重量の際は約0.4㎏(カタログ値)。これはブラケット、キャリパーなど油圧ブレーキのパーツの重量分がほとんどで、ここに重きを置くライダーはヒルクラム系レーサーだと思いますが、平田クリテ、AACA CUPなど平坦基調のロードレース主体の僕はこの重量さは全く問題なし。逆に前バイクであるPROPEL ADVANCED SLと比べると苦手な登りも確実にTCRの恩恵を受けているのかヒルクライムでもよく進む印象。当初は前TCRのように固いフレームを想像していましたが、剛性が上がっているにも関わらずとてもニュートラルで、VARIANT ISPの恩恵か振動吸収性も非常に高い。
SUNWEBが主にプロペルではなく、TCRを使うのはやはりスプリントもヒルクライムクリテリウムもソツなくこなしてくれるからでしょう。

DSC_0628
photo by youkan_0045

重量より皆さんが気になるのがディスクブレーキですね。シクロクロスではすでに定着しているディスクブレーキ。 カンチ→機械式ディスク→油圧式ディスクの流れをまざまざと見てきて、まさにそれをここ数年で体感してきましたが、今年のツールでもディスクブレーキが勝利を量産しているように、ほぼ完成したものといっても過言ではないでしょうか。
おそらく皆さんがイメージしている油圧ディスクブレーキはマウンテンバイクのそれのようにガツンと効くものを想像していると思いますが、フィーリングがとてもマイルドです。キャリパーのブラケットと比べると少しコックピットが大きくなりますがこれも時間とトレンドの経過とともに慣れてくるでしょう。僕はTCX同様にアルテグラの油圧STIを使用していますが、一つ難点をあげるとしたらブラケットのカバーが少し柔らかいことでしょうか。それ以外は問題なし。

IMG_1328

さて、雨天時でも制動力の変わらないディスクブレーキはとにもかくにもツーリングやロングライドでは圧倒的にキャリパーブレーキより安全性が高く、優位に働く事が多いですが、もしディスクロードをお考えなら強く油圧式ブレーキをおススメいたします。
それはなぜ?僕もいろいろ使用してきましたが、機械式ブレーキは油圧のピストンと違いキャリパー同様にワイヤー引きで片側しかピストンが動かないので実は非常に調整も難しく、ブレーキパッドが摩耗した際一気にブレーキング性能が落ちるので、実は油圧ブレーキに比べると日々のメンテナンスも要求されます。ホイールを外した際も調整が必要な時もあるので実は油圧式と比べるとシビアだったりします。

A0000154_l

そこでTCRなどディスクロードを検討しているサイクリストにオススメしたいのがこちら。GIANTからリリースされているCONDUCT HYDRAULIC DISC BRAKE SETですね。詳細はオフィシャルHPで確認して頂くとして手持ちのShimano STIを油圧式ブレーキにできるGIANT独自のハイドロリックディスクブレーキシステムパーツをインストールすることで安価で油圧式ブレーキにカスタムする事ができます。
ディスクロードを検討している方はぜひGIANTストアはじめ各プロショップで、一度ご相談してみるといいかもしれませんね。

www.giant.co.jp

159A9407
photo by M.hattori DSC_0963
photo by youkan_0045

200㎞以上を走るプロのレースシーンでディスクロードはたしかにホイール交換などトラブルが発生した際にまだまだキャリパーブレーキに分がありますが、日本のレースシーンではそういうシチュエーションのが少ないですし、ホビーライダーの僕らにとってはディスクブレーキにすることでカーボンホイールを痛めたくて済む。山岳のダウンヒルの際も気にせずレース用のホイールが使用できますね。おそらくディスクブレーキが普及していくとチューブレスタイヤがスタンダードになっていくと思いますがそれはまたの機会に。ブースでは僕らのTCR ADVANCED SL DISCを展示しているのでお気軽にご質問ください。

DSC_0970

photo by youkan_0045

TCR AVD SL→PROPEL AVD SL→TCR AVD SL DISCと乗り継いでまだまだおいしい所を使えていないので縦の動きは煮詰めていかなくてはいけませんが、絶対信頼のOVER DRIVE2に加え12㎜スルーアクスルがとにかく素晴らしい。すでにTCR AVD SL DISCでレースを3回走っていますが、圧倒的にコーナリングでアドバンテージになっています。癖もなく非常に乗りやすいバイクなので、脚力に自信がない方はTCR ADVANCED PRO 1 DISCもオススメで、十二分に性能を体感できるでしょう。どちらかというとバイクにフィットするには時間が掛かる方で、まだ2か月あまりなので、パーツとのアッセンブルも含め色々テスト中。レースでの使用感についてはまた改めてPart2でインプレしたいと思います。

www.giant.co.jp